ソウルの自宅に戻ったのが先週の金曜日。1週間が過ぎた。この1年ですっかりステイホームにも慣れたので、夫や近所の友人たちにたすけられつつ、ごくごく快適に自主隔離生活を送っている。

さて、先日はじめてインタビュー記事執筆の依頼を受けた(嬉しい!!!)。ので、いただいた資料を読み込んで記事構成案を作り、担当の方に送った。

インタビュー記事、いままで9本書いたのだけど、全部自分で企画を立てて、取材相手は全員友人、内容はすべてライフヒストリーについて。一方、今回は企画がすでにあり、取材相手は面識のない方、内容もある程度絞られている。

その前提で構成案をつくっているときに、「あれ、なんかつくりやすいな」と気づいて、びっくりした。

以前、「その(わたしがそれまでしてきた)インタビュー記事のやりかたはすごく難しい」と、わたしよりずっと経験があるベテランライターさんに言われたことがある。

よく知っている相手のことを、そのひとを知らない読者に向けて文章にするというのは、とても技術がいるのだそうだ。相手のことをよく知っているがゆえにそのひととなりや親近感を前提として書いてしまうので、読者を置いていけぼりにしてしまうひとりよがりな記事になってしまうリスクがあるから。

それから、取材時間の長さも難しさにつながる、とのこと。わたしはいつも2時間くらいたっぷり話を聴いていたのだけど、取材時間が長ければ長いほどそれだけ情報も多く、読者に伝わりやすいように取捨選択して構成をつくるのが、難しくなるそう。

そんなわけで、今度は知らないひと相手にテーマが決まったインタビュー記事を書いてみたいな、と思っていたのだった。

そして嬉しくも依頼をいただき、構成案をつくっているときに、いま取り組んでいる別の企画で構成案をつくったときよりも、ずっとスムーズにできたな、と気づいた。その別の企画ははじめて書くタイプの文章だけれども、インタビュー記事は少ないながらも経験がある。テーマもキャリアの軸、と似ている。

経験は自分をたすけてくれる。経験を積めば積むほど、やりかたがわかってくる。

ライティングの仕事ではこれまで実感したことなかったけれど、ようやくその感覚をすこしだけ得ることができた。嬉しい…。

考えてみたら、
・昨年に比べてできるようになったこと
・昨年の時点ではまだ経験したことがなかったこと
が沢山ある。

記事の構成をつくり、タイトルや見出しをつけ、リード文を書くこと。
取材をすること。
インタビュー記事を書くこと。
仕事として文章を書くこと。
未分野のテーマでSEO記事を書くこと。
新人ライターさんの知り合いがいること。
編集者さんと打ち合わせをすること。
編集者さんがついてくれる文章を書くこと。

つい先日まで、なにもできていないという気持ちばかりがすごく強くてくるしくて仕方なかった。でも、冷静になって考えたみたら、ちゃんとやってきたこともあるし、その試行錯誤はいまのわたしを支えてくれている。もっと自分を信頼してあげたいな、とあらためて思った。

ということで、これからも焦らず、できることに誠意をもって取り組んで、精進していきたいと思います。ではでは、今日もよい日をお過ごしください:):)
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